モル作君のお葬式 

2017, 04. 23 (Sun) 16:46


文字通り、完全燃焼したモル作さん


心臓マッサージでもしたらまだ生き返れるんじゃないか、とか思ったけど、既にかなり冷たくなってしまったモル作君。
あぁ、もうどうにもならないんだな、と改めて思った。

嘆いてばかりもいられない。
モル作君を埋葬せねば。

獣医さんに連れて行く時に使ってたキャリーにタオルを敷いて、モル作君を寝かせた。
腐敗したら切ないので、保冷剤をキャリーの上に置いた。

あんまり非科学的な事は信じてないけど、かといって、生物の死後の命はどうなるかとか、人間の知能レベルじゃ早々分からないだろう。
生命科学で扱ってるのもあくまで生命現象で、命そのものの秘密にはいつまで経っても辿り着かない。
動物が理解できる事にはその種の限界があるように、人間だって理解できて尚且つ共通知識として残せる事には上限がある。
死後は完全に無になるかどうか分からない以上は、何らかの状態が存在し続ける場合の事も考慮して、どう転んでも問題ないようレールを準備しとこうじゃないか。
ようするに、必要とされる儀式はちゃんとやっとかねば、と思った。

昔飼ってたジャンガリアンハムスターのハム作君は、下町のお寺で火葬して骨壷に入れてもらった。
あれから10年以上経ってるので、今はもっとシステム化されてる事だろう。

夜、ペットの火葬について調べてみた。
今は、移動式火葬車というのがあるらしい。
しかも、大半の業者が24時間365日、受付をしてる。
モバイル火葬、スマート火葬ですか。笑
日本すげぇな( ;´Д`)

更に調べてくと、過去には悪徳業者がかなりエグいトラブルを起こしたりもしてるので、良心的な業者を選ぶ事が大事だと分かった。

で、以下の条件で業者を選定した。

・うちの地域の近くに事業所がある
・下請けに現場を丸投げしない(自社で火葬車を持ってる)
・合同火葬じゃなくて、個別火葬だけをしてる
・飼い主がお骨上げをして、その日に骨壷をゲットできる

こんなの殆ど当たり前と思うかもだけど、驚く事に、上記の条件をひとつも満たしてなかったり曖昧な書き方をしている業者も結構あった。

色々と吟味した結果、この業者に火葬をお願いする事になった。
http://pet-sousai.jp/smp/


翌日、火葬業者が来る前に、モル作君の身なりを整えた。
具体的には、毛並みを整えて、目ヤニや鼻くそを拭いた。笑

目ヤニはかなり頑固で、あんまりゴシゴシ拭くと、チョコボールみたいな目ん玉が取れちゃいそうなので、落ちない汚れはある程度で諦めた。

この時の気分は本当に最悪だった。
前日の、モル作君の身体から力が抜けてく感触と光景が頭に焼き付いてて、思い出す度に絶望的な気分になった。
自分の対処への疑問や後悔もあった。
幸い、看取る事は出来たけど、最期に寝かせた時の姿勢は、もしかしたら不快なものだったかも知れない。
事切れる寸前、気分が悪く不安な心境になってたかも知れない。
最期の瞬間の気分や感情があまり優れないものだとしたら、何て可哀想な思いをさせてしまったんだろう。

そんな事を思いつつ、他に毛並みを整えられる場所はないかと探しながら、モル作君の頭を撫でてた。
いきなり「カチッ」という乾いた音が頭に響いた。
しかも、モル作君の口から聴こえた。
この音は、寝転がってるモル作君を撫でる時にモル作君が前歯をぶつけて発してた音だ。
モルモットのチャッティングノイズのひとつで、モル作君がうっとりした表情で「苦しゅうない」的な事を俺に伝える際に、この音を出す事があった。

この動画の0:12の時の音。
https://youtu.be/1IV18EMAetg

頭を撫でた拍子に、上下の前歯がぶつかって鳴ったのかな( ;´Д`)
でも、モル作君は、お腹は脂肪でたぷたぷしてるけど、筋肉はもう死後硬直してる。
口周りは完全に固まってて、突いても引っ張っても全く動かなかった。

なので、客観的には何かの偶然か俺の精神状態が生んだ錯覚なんだろう。
なんだけど、どんな要因だとしても、このタイミングでこの音が俺の頭にクリアに響いた、という事を、モル作君のメッセージと捉える事にした。
目一杯の世話をして、ここ2週間は特に、モル作君とかなり細かい部分まで意思の疎通ができるようになった。
ふとした動きや間で、モル作君の要望を瞬間的に理解できるようになってた。
その位の親密さになって、最期も安心感を与えられたからこそ、偶然が重なって、このタイミングで俺の頭にモル作君の声がクリアな音で響いたんだろう、と。
そしたら、俺の気分も急速に落ち着いた。


火葬業者が来た。
小さいワゴン車で、後ろに火葬用の器具がある。
この器具は、ダイオキシンや臭気が全く出ないらしい。
更に、暖簾みたいな目隠しツールまで備え付けてあって、火葬中も通行人からは何か内装業者か何かの車で何か道具の準備や打ち合わせでもしてるような、あんまり目立たない外観になってる。
そこそこ、怪しいけど。笑

うちのマンションの駐車場は結構広くて、よく引っ越し屋のでかいトラックが1時間くらい停まってるけど、通行も駐車も問題ない。
この火葬車のサイズなら問題なさそうだ。
モル作君的にも、俺の部屋に近い場所で昇天したいだろう。
他の住民に文句言われたら、口八丁で言い包めれば良いや。

お葬式開始。

モル作君の遺体の周りに、お花やエサを飾った。
担当の人に、モル作君用の御守りは大晦日まで家にいてもらった方が良いのかを聞いてみた。
モル作君の枕になるように置いて、連れ添ってもらうのが良いみたい。
なるへそ( ;´Д`)

これで、いよいよ火葬だ。


非常に神聖な空気を感じた。
燃やし始めた瞬間は、さすがに何とも言えない切迫した感情が込み上げたけど、すぐに落ち着いて、モル作君が昇天する様子を想像したりした。

1時間程で焼き上がった。
焼き上がったお骨は、とても清潔な感じがした。
しかも、モル作君の骨格がよく分かる形でしっかり残ってる。
歳だから、もっと粉々になっちゃうかと思った。

業者に聞いたところ、モル作君はモルモットの中でもかなり小柄な方らしい。
小さな身体で、生まれ持った寿命を目一杯使い切れたんだろうな、と思った。

お骨をひとつひとつ、丁寧に骨壷に納めた。
前歯の一部と指は、分骨カプセル(サービス品)に入れた。笑


後日、骨壷カバーに享年と名前を記入して、遺影をセット。


なむなむ。

モル作君、なかなか楽しい一生だっただろう。
俺も楽しかったぞ。
成仏するんだぞ。

ハム作君、モル作君、仲良く過ごしてくり。



こうしてモル作君は、うちの守り神の仲間に加わりました。



みなさん、長い間、暖かい目で見守って頂き、ありがとうございました。



- 完 -
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