モル作さんを求めて ~ その弐 ~ 

2013, 04. 16 (Tue) 22:41


若かりし頃に飼っていたハム作さん


- つづき -

お店のドアを開けた瞬間、物凄い刺激臭が、おっさんの粘膜を襲いました。
店内は、様々な動物の体臭や排泄物の匂いが複合した、言い様のない臭気に充ち満ちていました。
この臭気は、既に歩き疲れているおっさんに大ダメージを与えました。
おっさんは、自身のおっさん臭と異なる悪臭には耐えられない身体だったのです。
結果、おっさんの思考は完全に停止し、自動運転モードに入りました。

目は虚ろながらも涙ぐみ、野生動物並の悪臭を放ち、はぁはぁ言いながら、店内を徘徊し始めるおっさん。

このペットショップは、広さにして十畳くらいで、小型犬、うさぎ、ハムスター、インコ、亀、メダカ、チンチラ…と色んな動物達がひしめき合っていました。

店内には店員の若いねーちゃんが、ひとり。
この店員のねーちゃんは、唯一の客であるおっさんには全く目を向けず、うんこ座りで伝票を巡っています。
こちらも目は虚ろで、微動だにしません。

暫くすると、おっさんの自動運転モードが終了し、うっすらと意識を取り戻しました。
野獣のような雄叫びを挙げた後、店員のねーちゃんに話し掛けました。

「す、す、す、すいま、すすすいま、すいま、せん!!…も、も、ももも、モル、モルモルモル、モルモットは…」

しかし、店員のねーちゃんは、商品の動物が吼えてるだけだとでも思ったのか、おっさんを完全に無視して魚に餌をやり始めました。

おっさんは、床に座り込みました。
座った目線のすぐ先では、可愛いハムスター達がいそいそと動き回っていました。
おっさんは、昔飼っていたジャンガリアンハムスター達を思い出しました。

おっさんがまだおっさんではない頃、付き合っていた女性がハムスターを飼い始めました。
小柄な可愛いメスハムで、ハム子と名付けられました。
当時若者のおっさんは、ハム子と接して小動物の魅力を知りました。

ある日、付き合ってた女性は、おっさんの誕生日に「はむはむパーク」というハムスター飼育セットをプレゼントしてくれました。
すぐさま、おっさんはペットショップでオスハムを買い、自宅で飼い始めました。
このハムスターは、ハム作と名付けられました。
その後、女性もまたメスハムを追加で飼い、梅子と名付けました。
女性宅ではハム子と梅子、おっさん宅ではハム作、おっさんは三匹のハムスター達と接して、小動物が大好きになりました。

時は経ち、ハム子が老衰で亡くなりました。
ハム子が亡くなって暫くして、おっさんと女性は結婚しました。
その後、白玉というメスハムも迎えました。

どの子も、それはそれは可愛いハム達でした。
しかし、ハムはとても寿命が短い生き物で、みんな2年前後で老衰してしまいました。
寿命の長さとペットを失う悲しみは関係ないのかも知れませんが、ハムスター達の寿命の短さは、おっさんにはとても辛いもので、白玉が亡くなった後、もう二度とハムは飼うまいと思いました。

ちなみに、おっさんと女性もハムスターの寿命並の短さで離婚してしまいました。

店内で感慨に耽っていたおっさんは、ふと、ハムスター達のケージの下に、不審なスペースがある事に気づきました。

「俺は不審さでは誰にも負けない!」

おっさんは這いつくばって、その不審なスペースを覗き込みました。
何やら、黒い物体がピクピク蠢いてます。
更に、その黒い物体の先端で、更に黒い石のような物が2つ、光を放っていました。

「て、て、ててて店員さん!こここ、これは、もしや、モルモルモルモルモット!?」

- つづく -
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コメント

Greatメカ沢

No title

モル作パパ様

ブログの更新、待ってました~ わいわーい。

子どものころうちにもハムちゃんズがたくさんたくさん居ました(増えた)
今はモルちゃんだけ。

ハムスターとモルモットの大きな違いの一つは…

扉をあけっぱなしで放置していて、かごから
いなくなるのがハム、ずっといるのがモル、かなと
思っている今日この頃です。

2013/04/17 (Wed) 09:45 | Greatメカ沢 | 編集 | 返信

モル作

>Greatメカ沢さん

モルモットって自分のテリトリーから全く出ようとしませんね。
後述しますが、モル作との初対面時も、ペットショップでそんな感じでした。

2013/04/17 (Wed) 12:21 | モル作 | 編集 | 返信

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