坂口安吾さん:夜長姫と耳男 

2017, 03. 12 (Sun) 00:49

「桜の森の満開の下」って短編集に入ってる。
昔、友達の薦めで読んだ。
かなり強烈だった。

どんなお話か。
主人公は飛騨の名匠の弟子で、偉い長者様の依頼で、仏像を作りにお屋敷へ出向く。
長者様のお屋敷には、他にも名匠が集まってて、それぞれ敷地内に工房を与えられて、期日までに仏像を作る事になってる。
で、一番出来の良い仏像が、長者様の娘の夜長姫の誕生日プレゼントになる予定。
夜長姫は朗らかで残虐な性格をしてて、主人公は姫の従者の女の子とひと悶着あった際に、姫の誘導に嵌って、従者の子に耳をちょん切られる。
従者の子は自殺する。
ブチ切れた主人公は、呪いの仏像を作る為に、毎日蛇を沢山捕まえて首ちょんぱして仏像に蛇の血を掛ける。
余った血は主人公が飲む。
蛇の死骸は自分の工房内の天井に吊るす。
そうやって完成した仏像は、他のどの職人の物よりも高く評価されて姫に献上される。
仏像を見た姫はご満悦で、工房を見せて欲しいと言う。
工房に来た姫は、天井に吊るされた大量の蛇を見ながら、仏像の工程を事細かく尋ねる。
で、主人公の真似をして蛇の血を飲む。
そんな事をしてるうちに、長者様の領内の農民達が疫病でパタパタ倒れ始める。
それを見た姫は、あぁみんな畑でキリキリ舞いして倒れてく、とご満悦。
主人公は、絶対姫が農民に呪いを掛けてるよ( ;´Д`)と考えてビビる。←お前の呪いのパワーを受け止められたんだから、お前のせいだろ。笑
で、姫を刺殺する。
姫は、それで良いんだ、好きな相手は呪うか殺すか争うかしないとね、と笑顔で事切れる。
主人公が失神しておしまい。

…激しすぎる上に、あらすじと文体に若干、青臭さも感じはするけど、描写(安易な形容詞を控えるとか)や文脈の繋ぎが騒がしくなくて、淀みなく流れるので、話中にかなり引っ張り込まれる。
今まで読んだ小説の中でも、かなりインパクトがあった。

この話が収録されてる「桜の森の満開の下」って短編集の中だと、タイトルにもなってる「桜の森の満開の下」と「紫大納言」もかなりお薦め。
特に「桜の森の満開の下」は、この「夜長姫と耳男」を洗練させたような作品で、歌舞伎とかの舞台でもよく使われてる。




…らしいよ( ;´Д`)


- 完 -
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