おかめズの諸事情 

2018, 09. 07 (Fri) 23:39

おっ母が引き取ったツン君



こいつの様子を見に行く道中、何かおやつ的なエサでも買ってこうと、ペットショップに寄った。

猫用のかまぼこみたいなのを選んでレジに行くと、店員と客が何か喋ってた。
客はじぃさん。
店員のねーちゃんは慌ててる。
どうせくだらない話だろう、客商売は本当に大変だな、とか思いながら聞いてた。

実際は、くだらないというか、かなり胸糞悪い話だった。
じぃさん曰く、亀を持て余してるので、どこかに逃がしたいんだ、と。
できれば今日、目黒川かどこかの池にでも離しに行こうと思う、広いしエサもありそうだし亀も幸せじゃないか。そうだろ?
近場だと、どこが1番良いんだ?

こいつ頭湧いてるな、と思った。笑

目黒川は、廃水だらけのドブ川だ。
あんな所で生きてけるのは、ボラくらいだろう。

公園の池だって、ミドリガメの先住者だらけで、ミドリガメ以外は速攻で手足喰われておしまいだ( ;´Д`)

ミドリガメにしたって、長年人に飼われてたようなのは、エサにありつく前に事故るか飢え死にするか、ガキんちょに捕まって弄くり回されておしまいだろう。
運良く生き延びたとしても、ミドリガメは日本でかなり問題視されてる外来種だ。
結構何でも食うし身体が丈夫で繁殖力も高いので、各地で他の亀を駆逐したり魚や鳥を食い荒らしたりレンコンを壊滅させたりして、駆除の機運が年々高まってる。
今はたくさんミドリガメがいる場所も、いつ間引かれたり一掃の憂き目に遭うか分かったもんじゃない。

ようするに、その亀らが生き延びる可能性は、あんまり高くないだろな、と思った。

で、割り込んで話を聞いてみた。

亀は2匹。
種類は知らない。
片方は30cm、もう片方はその半分くらい。
もう20~30年飼ってるけど、でかくなりすぎた。
娘にもいい加減どこかに放して来いって言われてるし、どうすれば良いか分からん。

こいつは本当にクソジジイだな、と思った。笑

とりあえず店員と俺でなだめすかせてるうちに落ち着いたようで、亀のエサを買って帰った。

でも、結局捨てるんだろうな。哀れな亀たちだ。
いや~な気持ちが残った。


そのペットショップは、ツン君に会いに行く道中で結構寄るお店だ。
何度かそのペットショップに寄ってるうちに、またそのじじぃに出くわした。

案の状、亀を捨てたくてしょうがない様子。
もう本当に無理なんだ、今から逃してくるからどこが1番マシか教えてくれ、と。

何なんだこいつ( ;´Д`)

あ~あ、もう助けざるを得ないな、と思った。
別に俺、亀飼いたくないんだけど( ;´Д`)
あいつらの世話、めっちゃ大変なの知ってるし。

とはいえ、こういうのは、俺ができる唯一の、地球への恩返しだと思う事にした。

亀を引き取る旨をじじぃに伝えた。

で、急いで衣装ケースを買って即席の住処を用意した。


じじぃは、でかい一軒家に住んでた。
全然飼えるじゃねーか、と思った。
その家の玄関先の駐車スペースの脇に、でかい植木鉢が置いてある。

その植木鉢の中に、亀がいた。



そうか、こいつらが見捨てられた亀か、と思った。

でかい方は、じじぃの父親が30年くらい前に買ってきたらしい。
小さい方は、20年くらい前にじじぃが大井町で買ってきた、と。
碌すっぽ飼えねー癖に何でまた買うんだよ。笑
っていうか、一軒家なんだし、亀スペース沢山あるじゃねーか。笑


じじぃ「あ、ちょっと待って下さい。最後なので家族達に見せてお別れさせたい」


で、携帯を取り出して家の中の連中を呼び出した。


じじぃ「…娘に怒られた。赤ん坊が寝てるんだから静かにしろってさ( ;´Д`)」


娘婿とその子供が出てきた。


じじぃ「最後に亀と一緒に写真撮るか?」

クソ孫「撮って撮って~ぃぇ~ぐぇ~v( ´Д`)」


このクソガキを頭から踏み潰したい衝動を抑えつつ、念のため聞いてみた。


おれ「こいつら、名前とかありますか?」

クソ「あぁ、無い無い。お好きにつけてくれれば良いですよ」

おれ「はぁ…あ、そうだ、水はどの位の頻度で変えてました?」

クソ「毎週、日曜日に変えるようにしてました。10円玉を入れておけば、ボウフラも湧かないし。入れ替える時は鉢をこう傾けて、柄杓で古い水を出すんですよ。ガリッガリッ…」


斜めになった鉢の中でずり落ちる亀たち。
そいつらを柄杓でズラし除けながら、古い水を捨てるじじぃ。
何だかなぁ( ;´Д`)


でかい方はじじぃが用意した盥に、小さい方は俺が用意したバケツに入れて運ぶ事になった。


じじぃ「ええと、このデカいやつ、どうやって盥に移しましょうか( ;´Д`)」


20~30年飼ってた癖に、亀の持ち方も知らねーのかよ( ;´Д`)
もう、さっさとこの場から離したい。
デカい亀の両脇を掴んで盥に移した。


車中、暴れまくる2匹。
とりあえず、元気なのは良かったけど、かなり不安なんだろうな( ;´Д`)


うちのマンソンに着いた。
まずは、デカい方から運んどこう。

盥が小さすぎて、上から押さえてないと飛び出しそうな勢いで暴れてる。
しかも、かなり力がある。
昔、クサガメを飼ってた事があって、そいつもかなり逞しいやつだったけど、それ以上だ。
こりゃ、大変だ( ;´Д`)

大丈夫だぞ~、と声を掛けながら顔を向けると、デカ亀は、口を開いて俺の顔に首を伸ばした。
食い殺してやる、と言わんばかりの顔だった。

部屋に入って、衣装ケースに入れた。
めっちゃパニクってる。

その後、小さい方も衣装ケースに入れた。
どっちも、バシャバシャと落ち着かない様子。
そりゃ、そうだよなぁ。
こいつらにしてみれば、20~30年振りの大事件だろう。


でかい方は、ミシシッピ・アカミミガメ


ミシシッピ・アカミミガメは、かなり人に振り回されてる亀だ。
長年、ミドリガメとして大量に輸入されて出回って、そのうち成長すると、デカすぎて飼えないとかで川や池に捨てられる。
捨てられた場所で適応すると、今度は生態系を荒らす外来種として駆除される。
環境庁がアカミミガメ撲滅プロジェクトみたいなのを発足させたり、駆除したアカミミガメを肥料にする研究とかされてるんだよね。


ちびっこい方は、ニホンイシガメ


ちっこい上に綺麗な渓流じゃないと生きられない身体なので、蛍みたいに開発の影響で激減した。
更に、外来種のアライグマに喰われたりアカミミガメに住処を追われたりしながらどんどん減ってった。
しかも、減れば減る程、希少価値が上がるので、イシガメマニアみたいなのに売る目的で乱獲された。
結果、今では準絶滅危惧種だか何だかになってる。


これまた対照的な2匹だな。笑

既に年老いてると思われる年齢のこいつらが、あと何年生きるかは知らんけど、10年後でも安全と言えそうな場所は、そんなに多くないだろう。
あったとしても、2匹共に適応できて食われないで駆除もされない、となると、もしかしたら無いかも知れない。

まぁだったら、うちでのんびり余生を過ごせば良い。


アカミミの良子さん


イシガメ のチビ作君



…で、うちの家族に亀2匹が追加された。


毎日ちょっとずつ環境を改善しながら整えてるとこ。


- 完 -
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コメント

クレモナ親父

なるほど、そういう経緯だったんですね。
何十年も飼った挙げ句に捨てるペットと記念撮影とか、ちょっと常軌を逸してますね。

カメーズはモル作さんに引き取られてラッキーでしたね。
家族が増えて楽しくなりますね。
良いことしましたね。

家の猫も、私がクルマで引き取りに行きましたが、よっぽど怖かったのでしょう、人の顔見るなり、「シーッ」っと威嚇してきました(笑)後にも先にもそのときだけですが。
今はお互いに平和にやっています。

ツンくん、いい顔してますね。シンクにぴったり収まって、ドヤ顔ですね(笑)

衣装箱の緑のヤツは何ですか?亀用のハンモック?

2018/09/09 (Sun) 02:52 | クレモナ親父 | 編集 | 返信

モル作

クレモナさん

亀を引き取るまで下手に出てないとまずいので、全スルーしましたが、めっちゃクソ一家でした。笑
まぁでも、結果的には我々と亀たちが出会う切っ掛けになってるので、どんな存在でも、何かしらの役には立つものなんだな、と感慨深い気持ちになりました。

緑の物体は、隠れ場所と甲羅干しの島を兼ねる用途でつけてみました。
が、単なる寝床になってるので、改造中です。

威嚇されましたか。笑
過ぎちゃえば、それも良い思い出になりますね。
うちの亀も、引き取った2日後くらいに、良子の方が私に突進して決闘を挑んできました。
良い根性してるな、と気に入りました。笑

ラッキーだと感じてもらえるよう、環境を良くしてかねば、と思います。
とりあえず、でかいアクリル水槽を見繕ってます。

2018/09/09 (Sun) 21:59 | モル作 | 編集 | 返信

H.T

モル作さん ありがとう。
亀さんたちも「ありがとう」って言ってるわ 多分ρ(・・、)

動物と生きていくのは 先を考えないとね( ´-`)としみじみ思います。

2018/09/10 (Mon) 13:52 | H.T | 編集 | 返信

モル作

H.Tさん

動物は、文字通り死ぬまで面倒見るつもりが最初から必要ですね。

だいぶ懐いてきて、それぞれ個性も出てきました。
亀は結構、人と意思疎通できますね。

2018/09/12 (Wed) 08:20 | モル作 | 編集 | 返信

tomomi

世の中には信じられない人がいますよね。げんなり。
私もモズク(新猫)の前に引き取る予定の子猫がいたんですけど、その件でずいぶん振り回されましたよ。
がっつりお金持ちでした・・ははは。

モル作さん家に引き取られてオカメ達もこれから幸せですね♪
やっぱり飼われるなら、最後まで愛情をかけてくれる人がいいですもん。

亀4匹になるのは悩まれたと思いますが、その決断とってもかっこいいとおもいます!

2018/09/12 (Wed) 09:44 | tomomi | 編集 | 返信

ゆきなぎ

モル作さん、とても亀に詳しいですね。
イシガメとアカミミガメは寿命どのくらいなんですか?

しかし、前の狭い鉢はあまりに気の毒でした。
今は広くなって、知識あるモル作さんに世話されて、幸せな余生だと思います。

じじぃ、くそだけど、黙って捨てずに2回相談するだけ、多少はマシな方かも・・・と思いました。うちの猫には保護時、ゴミ捨て場に袋に入れられて捨てられてたのもいます。

2018/09/12 (Wed) 13:34 | ゆきなぎ | 編集 | 返信

モル作

tomomiさん

あ、ちょっと紛らわしい文章書いちゃった( ;´Д`)
亀は全部で良子とチビ作の2匹だけです。

以前、書かれてた里親の話ですよね?
トラブルが起きたり、起きなくても嫌ぁ〜な気持ちになる事が多い印象です。
正直、動物の面倒を見れる人と動物にぞんざいな人との間には、人間性や想像力に大きな隔たりがあると思ってます。
tomomiさん夫妻と暮らせる動物は幸せですね。

亀は難しい面もありますが、だいぶ良い関係になってきました。
このまま、健康に平穏に暮らし続けてもらえるよう色々工夫してこうと思ってます。

2018/09/13 (Thu) 22:06 | モル作 | 編集 | 返信

モル作

ゆきなぎさん

この2匹を連れ帰ってから、結構調べました。笑

亀については、不正確と思われる情報が多く、なかなか本当のところが分かりません。
現時点では、イシガメ15年、アカミミガメ30年が寿命と言われてます。
が、これは恐らく既に命を落とした亀たちの平均、というか平均ですらなさそうな情報と思われます。笑
私の感覚的には、どちらももう10年くらいは生きられるんじゃないかと思ってます。

あの鉢は底面積が狭くて、しかも外を見られないので、かなり窮屈だったでしょうね。
亀って意外と目が良くて好奇心もあるので、透明なケースに入れたら、めっちゃ外を眺めてますよ。
しかも、ピアノの音は水のピチョンっていう音に似てるらしく、良子さんは毎回前に来て聴いてます。笑

あのじじぃは、結果的にはマシな部類でしたね。
娘が1番クソっぽかったです。笑

2018/09/13 (Thu) 22:06 | モル作 | 編集 | 返信

かつさん

モル作さん、こんにちは
かつです。

現代版浦島太郎みたいですね。
竜宮城の代わりにじいさんから帝国ホテルの宿泊ペアチケットを要求しても許されるレベルですよ!
それにしても30年前とはいえ、じいさんのお父さん(大じいさん)も相当年老いていたはずですよね?
買う方も悪いけれど販売した人もどうかしていますね。

モル作さん家族、ツン君、良子さん、チビ作君に良いことが訪れますように。

2018/09/14 (Fri) 07:33 | かつさん | 編集 | 返信

tomomi

あっそういうことですね~!
たぶん勘違いしたの私だけです。恥ずかしい。。笑
私は昔から通信簿に「早とちりがひどい」と毎回書かれていたのでモル作さんは悪くありません。笑

2018/09/14 (Fri) 10:34 | tomomi | 編集 | 返信

モル作

かつさん

ども、ご無沙汰してます。
コメント欄はフィーバーしてますか?笑

ありがとうございます。
確かに浦島太郎ちっくですね。笑
今週、連休を取って旅行に行くので、金出せジジイって感じです。

でも、亀と一緒にその一家の幸運も根こそぎもらっといてあげたよ、とか思ってます。

2018/09/17 (Mon) 03:39 | モル作 | 編集 | 返信

モル作

tomomiさん

読み返してみて、最後の構成と文が我ながらちょっと紛らわしいな、と思いましたよ。
まぁでも、最終的に伝わって良かったです。笑

2018/09/17 (Mon) 03:39 | モル作 | 編集 | 返信

私はタワシ

おかめさんたちとの生活 だいぶ慣れてきましたか?
植木鉢という狭い世界の中で何十年もどんな思いで生きてきたのかなあと考えると切なくなりましたが、これからはモル作さんの愛情に包まれて平和な余生を送れるのだからトータルでは幸せな人生、じゃなく亀生と言えるんじゃないでしょうか。

ところで最近おピアノの方はどんな状況ですか?
良子さんがよろこんで聴いてくれているとのことで、励みになるのではないでしょうか?笑

2018/09/19 (Wed) 10:49 | 私はタワシ | 編集 | 返信

モル作

タワシさん

私はきっと、都会に来てしまった動物とこういう関わり方をするのが運命なんだろう、と強引に解釈してます。笑
望んでる生き方でもあるので、前向きな意味で。

だいぶ慣れてきました。
妻がかなり、お世話の手順を効率化してくれたので、結構楽で亀にも優しい環境になってきてます。

おピアノも良い感じになってきました。
今は、ヘンデルさんの曲にトライ中です。
もう、上達とか意識せず、好きな曲を無作為に弾きながら、その過程でスキルを得てけば良いや、って感じで気楽にやってます。
ピアノの高音は、水の衝突音にちょっと似てるようで、良子は毎回聴きに出てくるのが結構嬉しいです。笑

2018/09/19 (Wed) 22:09 | モル作 | 編集 | 返信

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